子育てをしている世帯の教育費負担軽減を図り、少子化対策として政府は幼稚園無償化(幼児教育・保育の無償化)の制度を打ち出しました。

無償化により恩恵を受ける人は多いように思いますが、一方で不公平だという意見もあるようです。

さらに、子供を持つ世帯の全てが保育料を無償にしてもらえるということでもないようで、対象外となる世帯からは批判の声が上がっています。

これらの理由について見てみましょう。

幼稚園無償化にあたって不公平の声

幼稚園無償化が不公平だと言われている理由は、主に2つあります。

①幼稚園に落ちた不満

幼稚園の数が十分でない地域では、待機児童の問題が起きています。子供を幼稚園に預けられず仕事を辞めなければならなかったり、空きがある幼稚園を探し続けたりしているママが多いのが現状です。

認可幼稚園に落ちてしまい、仕方なく費用が高額になってしまう無認可幼稚園に預け、仕事をしているママもいます。

幼稚園無償化が始まると、認可幼稚園に子供を預けることができている人は「幼稚園に預けて仕事ができる」というメリットに加え、「保育料が無料になる」というメリットも得られるということになります。

幼稚園に入れず仕事を辞めた人、無認可幼稚園のために高い保育料を払わざるを得ない人が、「認可幼稚園に預けられているだけで充分恵まれてるのに、さらに恵まれることになるなんて不公平だ」と感じるのです。

②今まで保育料を払ってきた不満

幼稚園に落ちたしまったママが不満の声を上げる以外にも、今まで保育料をずっと払い続けてきたママも「私達の時は払っていたのに」と、不公平さを感じています。

幼稚園無償化が実施されると、認可保育園の利用者は月額で最大37,000円(住民税非課税世帯を除く)が無償化されることになります。

1年間で計算すると37,000円×12か月=440,000円、3年間だと440,000円×3年=1,332,000円という金額が免除されることになります。

この実態を知ってしまうと、「今までそんなに保育料を払っていたのか!無償化は不公平だ!」と、思わず声を荒げたくなってしまいます。今まで何人も子育てしてきた人なら、なおさら納得いかないでしょう。

幼稚園無償化はいつから?

2019年10月から始まった幼稚園無償化ですが、無償化のはずなのに保育料が値上がりするといった事態が起きていました。

ある女性の例を見ると、今まで払ってきた保育料36,000円が、無償化の23,000円の支援により支払いは13,000円まで減る見込みでした。

しかし施設側が40,000円に値上げしたことにより負担軽減は4,000円にとどまり、無償化が取り入れられる前とさほど変わらない状態になりました。

施設側が値上げした理由としては、職員への待遇改善や増税への対応、老朽化した建物の改修等でした。補助金による利益の一部が、施設の利益として帰着してしまっている状況でした。

また、所得が高い人ほど恩恵が大きくなっていたため、 お金よりも待機児童の対策を早く進めて欲しいといった声も多く挙がりました。

誕生日や地域によって条件が変わるって本当?

幼稚園無償化に関して、子供の誕生日により無償化のタイミングが異なることがあるので注意が必要です。

まず、子供が何号認定なのかを把握する必要があります。

引用:https://www.city.chikusei.lg.jp/page/page006202.html

引用:https://www.city.ageo.lg.jp/page/mushouka.html

1号認定の子供は満3歳になった日から無償化に、2号認定の子供は3歳の誕生日後、次の3月31日を迎えたあとで(つまり次の年度から)無償化になるというものです。

施設によっては、新年度から子供の認定を2号から1号に変更することが可能な場合もあり、その方が保育料の負担軽減のタイミングが早くなる可能性があります。

また、住民税非課税世帯という面では地域によりかなりの格差があり、不平等だという声も上がっています。

対象外の園はあるの?

幼稚園無償化は外国人施設は対象外となっています。

無償化は幼稚園や認可保育施設などに通っている子供が対象となり、都道府県に「認可外保育施設」として届け出ている施設も利用料が一定額補助されます。法律上外国人学校は、これらとは別に「各種学校」に分類されます。

無償化の財源である消費税は、在日外国人も均等に負担しています。そのため、外国人施設を無償化しないのは「不公平だ」と訴える声も上がっています。

東京都荒川区にある東京朝鮮第一初中級学校幼稚部は、認可外施設届を提出し一度は受理されましたが、受理印を押した状態の書類を返却するよう求められてしまいました。担当者は認識不足で受理してしまったそうです。

これに対し朝鮮学校幼稚園の保護者連絡会代表は憤りを露わにし、「届けを取り消すことは、子供の安全を守る児童福祉法の趣旨に反する」と反発しました。

まとめ

幼稚園無償化によって不公平さを感じてしまう人も多いと思いますが、救われる子育て世帯がたくさんいることも事実です。

過去に保育料を払い続けてきたことに納得いかない人もいるでしょう。しかし文句を言っても過去は変えられませんし、これからのために考え方を少し前に向けてみた方がよいのではないでしょうか。

無償化の試みにより、待機児童問題なども今後解消されていくことを期待します。